企業が債権者や投資家などに経営・財務状態を報告する資料が「決算書」です。「財務諸表」「財務三表」とも呼ばれます。この決算書は主に貸借対照表と損益計算書、キャッシュフロー計算書で成り立っています。
現預金をいかに保つかという視点が最重要となる財務において重要なのが貸借対照表です。貸借対照表は別名「バランスシート」と呼ばれ、企業の一定期間における財務状況を「資産」「負債」「純資産」という3つの項目から見ることができる資料です。
つまり、財務視点で経営を見て経営判断を下していく際に、どういった項目をどれに組み込む必要があるのか、など基本的な貸借対照表の知識や見方、考え方を経営者も知っておく必要があります。
また、これらの決算書は金融機関から融資を得る際の、重要な判断基準にもなりますから、どのような項目が金融機関の判断を左右するのかなど、実践的な内容も知っておく必要があります。
例えば、「その他の流動資産」に入れる項目は主に前渡金や前払費用、短期貸付金、仮払金、立替金などですが、これらの項目をそのまま入れてしまうと、金融機関から「あまり信用できない会社」という判断を下される可能性があります。
このように、財務において貸借対照表は必須のツールであり、その活用方法は今後潰れることなく何十年も企業を存続させるためには、絶対に知っておくべき事なのです。
ここでは、そんな貸借対照表の基礎知識や、貸借対照表の使い方、また考え方などを分かりやすく解説していきます。