飲食業『焼き鳥屋』を考える~焼き鳥は原価管理が楽!?〜財務ナビ研究
みなさん、こんにちは。
財務ナビスクール~中小企業のCFO~講師の中田です。
今回の財務ナビ研究では焼き鳥を取り上げてみます。
焼き鳥研究といっていも、タレと塩とどちらが好きか?とか、ハツとレバーはどちらが好きか?とかを研究する訳ではありません。
ここは財務研究の場です。
敢えて焼き鳥を取り上げた理由は、私が焼き鳥が好き・・・そうではありません。
私が酉年生まれだからです!
確かに鶏肉は好きです、出身地ではカシワと言っていました・・・
本題に戻しましょう!
焼き鳥をメインとした飲食業態がありますが、多くのメリットデメリットがあります。しかし最近ではメリット部分にスポットが当たっているように感じます。
その最大のメリットとは、原価率が安定している!
この一言に尽きます。
御存知のように牛肉の原価高騰で焼肉業態は苦戦を強いられています。
豚ちゃんも病気などで上下することが多くあります。
その点、鶏ちゃんは出荷までの期間が短く、数も多くあるので安定感は他の追随を許さない状況です。
キチンと原価管理をしていれば、原価率30%どころか28%、やりようによっては25%を切る水準で、かつ美味しい焼き鳥業態を運営出来ています。
もちろん焼き鳥だけではなく、同時に提供されるドリンクやサイドメニューにも一工夫が必要なのは言うまでもありませんが。
デメリットもあります。
いわゆる大箱での営業が難しいという事です。
焼き鳥は提供されるメニューもそうですが、焼いている時に出る煙や焼いている場面それら全てが演出となり飲食価値を高めてくれます。
大箱となるとそれらをすべて提供することが困難となってしますので、中小企業経営ではどうしても小箱でのオープンとなる傾向になります。
となると、原価率は非常に優秀なのだが、売上高=顧客数×顧客単価でしかないので、売上高が地代家賃に比較して伸び悩んでしまいます。
都内の家賃相場でいうと、売上高対地代家賃比率はよくて8%位ではないでしょうか?なかなか6%を切ってくるところは少ないようです。
財務は資金の全体バランスを見ています。
原価率、人件費率、地代家賃率、水光熱費率、税引前利益率・・・
様々な指標を見て、出店計画、投資回収計画を立てて、絶対に潰れない・潰されない経営をしていきます。
本来の財務とは損益計算書ではなく、貸借対照表のマネジメントです。
それでは引続き、財務ナビ研究をお楽しみに。