Q&A
2017/06/26
- Q 初めて金融機関と社長面談をすることになったのですが、どんなことを聞かれ、どんな準備をしておけばよいでしょうか?
- Q 初めて金融機関と社長面談をすることになったのですが、どんなことを聞かれ、どんな準備をしておけばよいでしょうか?
- 株式会社財務のプロ 取締役/財務コンサルタント湯原重之
- 2004年より、某財務コンサルタント会社にて代表取締役社長でありながら、最前線の財務コンサルタントかつ税理士として、百数十社のクライアント企業を対応。年間延べ700件超の財務戦略立案、金融機関と年間延べ1,500回超の資金調達対応を実施。2017年1月、財務のプロを設立。
A 初めての社長面談であれば緊張をしますよね。しかも融資を受けるとなると変なことを言ったら断られるんじゃないかと心配になるものです。
結論はあまり心配する必要はありません。会社のそのままを金融機関担当者にお伝えすればよい訳です。
金融機関は会社のヒト、モノ、カネの動きを確認したいのと、今回の調達資金を何に使うのかを知りたいのです。
最初の準備としては、会社の販売している商品や提供しているサービスを説明できるようにしましょう。またその商品の仕入先がどこであるのか、サービスは自社開発なのか代理店なのかを確認しましょう。その際、支払サイト等の資金の流れを把握しておきましょう。
次は販売した商品又は提供したサービスの相手先がどういったところなのかを確認しましょう。会社なのか一般個人なのかです。また同様に売上の入金サイト等の資金の流れを把握しておきましょう。
追加事項として、商品やサービスの他社との差別化や特長が言えたり、将来どのように成長していくと見込んでいるかも言えたりできるようにしておきましょう。
社長個人に事としては、なぜこの会社を創業したのか?前職を含めた経歴・略歴を言えるようにしておきましょう。
全くの未経験業界で創業したのか?同業他社で経験を積み、その会社でもある程度の責任を任されていたのかで評価も異なります。
社長面談は文字通り、社長に対する面談ですので、金融機関担当者は社長自身で会社のことをどれだけ把握されていて、どのように考えていらっしゃるかを確認したいと考えています。
融資の場ですので、融資された資金の使い道(使途)を明確に説明してください。
人材採用に使いたい、売掛金の入金サイトと買掛金の支払サイトがあっていないのでその調整に使いたい、業務効率化のための機械購入に使いたい、リニューアル改修工事に使いたい等がそれです。
また保証協会付融資なのか、プロパー融資なのか、保証協会付融資とプロパー融資の協調なのか、社長として現状を踏まえどれ位を考えているのかを伝えてください。
ここで大切なのが、現状をどれだけ理解しているかです。
当然、借り手の自社のことを考えればプロパー融資が良いに決まっています。しかし貸し手の金融機関からすると保証協会付融資が良いに決まっています。プロパー融資は金融機関が100%のリスクを取っても融資取引をしたい企業に出す商品です。
まだ創業間もない会社だ、その金融機関とははじめての融資取引だ、売上利益が十分上がっていない等の現状にもかかわらず、プロパー融資でお願いしますと言われても金融機関担当者としては現状を全く把握していない、金融機関との取引というものを知らない経営者という印象を残すだけで、あまり良い対応とは言えません。
そこは現状を踏まえ、将来的にはプロパー融資対応をお願いしたいですが、今回は保証協会付融資を含め御検討宜しくお願いします、という対応をお願いしたいものです。
そうしたスムーズな社長面談のために経営者は財務を学んで下さい。金融機関担当者の考えていることを知って下さい。財務を継続的に学ぶ場として、みんなの財務スクール~中小企業のCFO~を活用してください。
直近は6月28日、7月12日に開催されます。
それでは引続き、みんなの財務Q&Aをお楽しみに。