Q&A
2017/10/11
- Q 一緒に会社を作ろうと誘われシナジーがあるので出資します。法人で出資するのと、私個人で出資するのと、どちらが良いですか?
- Q 一緒に会社を作ろうと誘われシナジーがあるので出資します。法人で出資するのと、私個人で出資するのと、どちらが良いですか?
- 株式会社財務のプロ 取締役/財務コンサルタント中田
- 2004年より、某財務コンサルタント会社にて代表取締役社長でありながら、最前線の財務コンサルタントかつ税理士として、百数十社のクライアント企業を対応。年間延べ700件超の財務戦略立案、金融機関と年間延べ1,500回超の資金調達対応を実施。2017年1月、財務のプロを設立。
A 中小企業の財務戦略においては個人での出資をお勧めします。法人で出資をして、会社の財務諸表に投資有価証券という勘定科目が載っているのをよく見かけます。
こうした状況で融資をしようと決算書を金融機関に提出した際に、投資有価証券の内容と出資した会社の決算報告書を提出してくださいと言われます。
仮に出資した金額が1000万円だったとします。
出資先の会社の決算報告書で資本金が2000万円、繰越利益剰余金がマイナス1000万円超2000万円以下だとすると債務超過ではありませんが、当初の資本金額の50%超割り込んでいますね。
このような場合には御社の投資有価証券1000万円は500万円の価値しかないと判断されて、500万円は損失とみなされます。
更にいうと出資先の会社が債務超過だったりすると、御社の投資有価証券1000万円は価値がない(0円評価)として1000万円全額損失とみなされます。
その結果、御社の資産超過額が400万円だったとしても、実質債務超過と判断されかねません。
このように会社の資金を使って出資(投資)をするということは非常に慎重に考えなければならないことです。
投資の失敗が経営の失敗に直結します。